家を買うタイミングと転勤リスクの考え方
この記事は一般的な仕組みの紹介です。制度は改正されます。最新の内容や自分の場合の扱いは、防衛省・自衛隊の公式サイトや所属部隊の担当窓口でご確認ください。
自衛官には転勤があります。家は大きな買い物なので、「いつ買うか」より先に「転勤になったらその家をどうするか」を考えておくと、後悔が減ります。この記事は一般論の整理で、買う・買わないの判断や、特定の商品の紹介はしません。
転勤したときの家の行き先は3つ
| 家族が住み続ける | 本人だけが単身赴任をする形です。生活は安定しますが、二重の生活費がかかります。(→単身赴任のコツ) |
|---|---|
| 貸す | 家賃収入で返済の助けになる可能性があります。ただし、ローンの契約や税金のルールの確認が必要です。 |
| 売る | 買った値段で売れるとは限りません。ローンが残っていれば、売ったお金で返しきれるかも見ておきます。 |
ローンで見落としやすい点
住宅ローンは、自分が住むことを前提にした契約が多くあります。ある公的な融資(財形住宅融資)の案内では、無断で人に貸したり、住まなくなったりすると契約違反になり、融資の全額の一括返済を求められる可能性がある、と注意されています。転勤などの場合は、事前に金融機関へ申し出て承認を受ける仕組みが用意されていますが、条件や期間は融資ごとに違います。貸す可能性があるなら、借りる前に、貸してもよいのか、どんな手続きが必要かを金融機関に聞いておきましょう。
貸すときに知っておきたい契約のこと
家を貸すと、借りる人との間に賃貸借契約ができます。普通の賃貸借(普通借家)では、貸す側が更新を断るには正当な事由が必要とされ、戻りたいときにすぐ返してもらえるとは限りません。これに対して定期借家は、期間が終わると更新されずに契約が終わる仕組みです。転勤から戻る時期が読めない場合に、どちらの形が合うかは大切な検討点です。空室の間も返済や管理の費用は続くため、管理を誰に任せるかも先に考えておきます。
税金(住宅ローン控除)と転勤
国税庁の案内によると、転勤でやむを得ず家族と別居する場合、条件を満たせば、所有者が住んでいるものとして控除を受けられます。また、転任の命令などで一度住まなくなった後に再び住んだときは、居住をやめる前の届出など所定の手続きをしていれば、残りの期間について再び適用できる場合があります。ただし、居住しなかった期間があっても控除の期間は延びません。家を貸した年の扱いなど細かい条件があるので、税務署や国税庁のページで確認してください。
タイミングを考えるときの視点
- 次の異動の見通し:確実には分かりません。部隊や職種で違うため、先輩や窓口に話を聞きます。
- 官舎に入れる期間:官舎にいる間は住居費を抑えやすいので、その間に頭金や貯金を作る考え方もあります。(→官舎のしくみ)
- 家族の事情:お子さまの学校、配偶者の仕事、親の近くに住みたいかどうか。(→転勤と家族の暮らし)
- 将来の住まい:退職後にどこで暮らすか。その土地の家なら、転勤リスクは小さくなります。(→退職後の進路)
- 返済の余裕:手当は条件で変わるため、ぎりぎりの返済計画にしない。(→手当の種類)
買う前に決めておきたいこと
- 転勤になったら「住み続ける・貸す・売る」のどれにするか
- 貸す場合、ローンの契約上できるか、税金はどうなるか
- 売る場合、いくらまでなら赤字にならないか
- 空き家になったときの管理を誰がするか
ローンや税金の個別のご相談は、金融機関や税務署などの窓口で行ってください。手当や制度は、所属の担当窓口でも確認しましょう。