災害派遣・長期出張のときに家族ができる備え
この記事は一般的な仕組みの紹介です。制度は改正されます。最新の内容や自分の場合の扱いは、防衛省・自衛隊の公式サイトや所属部隊の担当窓口でご確認ください。
自衛官は、災害派遣で急に呼び出されたり、航海や海外派遣で長く家を空けたりすることがあります。各自衛隊の家族向け資料では、日ごろの備えが家族の安心につながるとされています。ここでは、資料に共通して書かれている内容を中心にまとめます。

備えの考え方:自助・共助・公助
航空自衛隊の家族支援パンフレットは、備えを三つに分けています。部隊や共済組合が情報やサービスを出す「公助」、家族同士や協力団体で助け合う「共助」、そして家族自身で備える「自助」です。海上自衛隊の資料も、まず自分たちでできることを大切にし、余裕があれば同じ立場の家族を助ける、という考え方を示しています。
家庭で決めておくこと
- 家族どうしの連絡方法と、避難する場所・経路
- 学校、保育園、かかりつけ病院、警察署などの緊急連絡先を一覧にしておく
- 隊員がいない間に必要になる手続きの確認
- 保険証や免許証などの重要書類の保管場所と有効期限
非常用の持ち出し袋の例としては、水・非常食、懐中電灯、電池、携帯の充電器、救急用品、カセットコンロ、書類のコピーなどが挙げられています。連絡先のメモも入れておくと安心です。災害用伝言ダイヤル「171」で安否情報を録音・再生できる、という案内もあります。
部隊への登録と安否確認
部隊には、家族の連絡先を登録する「留守家族名簿」などの仕組みがあり、緊急時に家族へ情報を届けるために使われます。名簿の情報は目的以外には使われないと説明されています。航空自衛隊や海上自衛隊の資料では、大規模災害のときの安否確認のシステムも紹介されていて、登録は隊員を通じて行います。名称や方法は部隊で違うので、隊員から確認してください。
手続きの「委任状」
共済組合の手続きは、原則として隊員本人が行います。長く不在になる場合に備えて、家族が代わりに手続きできるよう、委任状を出しておく仕組みがあります。誰に任せるか、どの手続きを任せるかは、家族で決めておきます。受任者の条件や必要な書類は資料によって書き方が違うため、最新の内容は所属の窓口で確認してください。
子どもの預け先
災害派遣などで隊員が緊急に登庁するとき、子どもの預け先がない場合に、施設で一時的に預かる「緊急登庁支援」があるとされています。ただし、防衛出動や治安出動、国際緊急援助活動などは対象外とされており、場所や条件も部隊で違います。日ごろから、預け先の候補を複数用意しておくのが安心です。→自衛官の子育て
長期の航海・派遣のとき
資料には、事前に登録した家族のメールで、決まった時間に隊員とやり取りできる例があります。送れる画像の枚数や、小包の回数・大きさに決まりがある例もありますが、派遣ごとに違うため、出発前の説明会で確認しましょう。衛星電話は、隊員から発信される形が基本で、家族からかけると高額になることがあるという注意も書かれていました。→艦艇での生活、単身赴任のコツ
被害にあったときの手続き
自宅が被害を受けたときは、被害状況を写真で記録し、行政に罹災証明を申請する、という手順が紹介されています。その後の見舞金や共済の手続きは、部隊や共済組合の窓口へ相談します。
各部隊の窓口や制度の細かい内容は、広く公開されていないものもあります。家族向けのページには、隊員を通じてIDが必要な部分もあるため、まずは隊員を通じて部隊の家族支援の窓口を確認してください。→災害派遣とは